2007年 09月 09日
86年のメキシコワールドカップ、私がイングランド代表の虜になったのはこの大会がきっかけでした。それからイングランド代表の試合を観る機会は何回かは訪れましたが、やはり聖地ウェンブリー、そこでの真剣勝負が見てみたい。その夢が実現しました。Euro予選、イングランド対イスラエル戦に行ってきました。 ウェンブリーでのイングランド戦はこれが3試合目。真剣勝負としては初の試合となりました。Wembley Park駅からスタジアムまでまっすぐに広がるOlympic Wayをイングランドカラーに身をまとったファンが大挙として向かいます。途中、「人種差別をするやつらに入国ビザを与えるな」とイスラエルを非難するパレスチナのシュプレヒコールがこだまする中、それを意図しない大量のイスラエルサポが横切っていくのを発見、スポーツと切り離さなくてはならないのでしょうが、複雑な国際事情が絡まざるを得ないのも事実。それにしてもイスラエルサポは相当の数。ロンドン在住が殆どなのでしょうね。「サッカーは戦争である」なんて軽々しく口に出せませんが、今日は決戦の日であることを痛感させてくれました。 座席は1階席の手前側というグラウンドレベル。でも旧スタジアムと比べても見やすくなったはずです。試合開始前はThe Great EscapeやVindalooがBGMに流れ、それに便乗したファンが一緒になって歌うという、素晴らしい雰囲気。鳥肌が立ちました。イスラエル戦なんだから、Fat LesのJerusalemをやって欲しかったのですが、さすがにそれはまずいのか、ありませんでしたね。 私の座っていたバックスタンドには1つずつにビニール袋が取り付けられており、見ると「Raise The Flag for England」(イングランドのためにあの旗を掲げよう)という見出しがあり、「国歌斉唱のときに掲げてください」と小さく説明書きがありました。ビニール袋ってどうなの?と思いましたが、紙で作ると終わった後に丸めてピッチに投げる輩が多いので、確かにこれはよい方策でした。ディスプレイ内容はモニターでそれがセント・ジョージ旗ということだけが判明しました。 試合は日本でTV見ている人の方が遥かに詳しく、上からの映像で内容を十分把握できているので多くは語りませんが、けが人続出で満身創痍の中、Steven Gerrardが奇跡的に復活、急遽代表に召集されたEmile Heskey、そしてMichael Owenとの元Liverpoolトリオが久々に集い、面白いくらいに中央にボールが収まり、Heskeyの懐の深いポストプレイで再三のチャンスを作る事が試合開始からできており、得点も時間の問題という内容でした。DFも真ん中の二人、John TerryとRio FerdinandがイスラエルFWに全く仕事らしい仕事をさせず、GKは退屈だったでしょう。MFGareth Barryがかなり低い位置でプレイし、5バックのようでしたがこれが奏功したのでしょうかね。鮮やかな3得点はすべて小気味いいパスワークからのものであり、Steve McClaren監督もこんな調子が続くのであれば、わざわざBeckhamをアメリカから召集する必要もないのでしょうね。好不調の激しさがイングランドの課題ですね。今回のこの元リバプールトリオは不調脱出の鍵になるかもしれません。Gerrardに変わってPhil Nevilが登場すると会場は大ブーイング。ロンドンではやはりMan U嫌いってこと?それは何となく判るのですが、後半83分にSean Wright Philipsに代わって入った初キャップ、David Bentleyに対して容赦ないブーイングがあびせられました。彼がボールを持つたびに激しいブーイング。 予選突破に危機感をもって望んだ試合でしたが、結果は3-0と完勝。予断は許さないものの、少し光が見えてきました。水曜日はロシアとの決戦ですね。 ちょっと拍子抜けの内容でしたが、勝利に満足。最後はウェーブまでやってるし(しかもイスラエルサポも交えて)。私にこれまでの観戦記の集大成ともいえる日、新スタジアム建設を聞いた時には些か不満もありましたが、やっぱり新しいものもいい。新聖地の雰囲気はとても素晴らしいものでした。 Home
by m-mizoo
| 2007-09-09 08:59
| Football in Europe
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アバウト
Profile
1967年生まれ。94年国立で行われた浦和対読売戦を機に浦和のサポーターとなる。
2000年のJ2全国行脚から本格的に関東以外のアウェイにも参戦。この頃からCurvaに移動して応援するようになりました。 2004年9月から3年間ロンドンに赴任。2007年10月に帰国しました。 カテゴリ
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Guide for Stadium Hijackers
浦和仲間George Worst氏のサイト。浦和以外にヲタ状態に陥り、更新もまったくなくなりました(笑)。 Urawa Stadium Hijackers そのGeorge師匠のもう1つのサイト。私のStadium Guidanceもそうですが、アウェイ記を紹介するサイトに少なからぬ影響を与えたのは間違いないはず。でもこちらも現在は凍結中です。 Urawa Reds Notebook 浦和仲間、Shigeさんのサイト。タイトルの写真を使用させてもらいました。先日ブログの方に移行。私も到底かなわない熱いサポートで、全国、そしてアジアを駆け回ります。 Urawa Reds Supporters Media Site 以前の国立参戦時によくここを楽しみにしていました。2003年ナビ決勝は必見。最近はアウェイ映像も拝見でき、うれしい限りです。ロンドンにいる私にとっては浦和スタイルを把握する上で欠かすことのできないサイトです。 スコットランドから浦和を思う 2007年6月まで英国に在住した浦和仲間、gersさんのFootballブログです。真似できない観戦数とそのクラブの丁寧な紹介、Footballを取り巻く環境の徹底的解説は読み応え十分です。 最新のトラックバック
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