2007年 09月 18日
Glasgow空港です。ここから市内にはタクシーかバスで向かいます。出口を出て左前にあるバス乗り場から市内へ向かう、このバスが便利でしょうか。運転手に料金を払って乗車します。 高速に乗り大きな川を越え、小さな教会のラウンドアバウト(こちらの交差点)を過ぎたらそこがQeens Street駅。バス停の名前はGeorge Street。駅はとても小さいのでどこで降りればいいのかわかりにくいです。繁華街に入り、右手に大きな広場(市庁舎)が見えたら降りましょう。 Queens Street駅に隣接して地下鉄、SPTがあります。駅名はBuchanan Street駅と変わります。スコットランドにある唯一の地下鉄だそうです。これに乗り、Iboxまで向かいました。簡単な環状線ですが、ここから路線図を確認できます。 トラムが地下を走るような短い、小さい、そしてかわいらしい地下鉄でIbox駅に到着です。所要時間は15分程度。Buchanan Street駅からIbroxからはちょうど正反対なので内回り、外回り、到着時間はほぼ同じです。 出口を出るともうそこはフットボールの世界。ちょっと殺伐とした雰囲気ですね。イングランドのクラブのそれとは全く違います。この雰囲気は女性にはちょっと怖い印象を与えるかもしれませんが、味があっていい感じです。駅の目の前にはパブもあり、ここで一服してからいくのもいいでしょう。 地下鉄の出口を出て右手に向かい、2、300mほど向かうとすぐに右手にスタジアム。近代的な建物が突然目の前に広がります。海が近いのでカモメがたくさんいるのが印象的。 グッズショップ、Rangers Storeがやってきたファンを迎えます。中はレッドボルテージの2倍程度ですね。グッズは豊富ですが、私のようなネタ探しをしている人間は露店のほうが楽しいかもしれません。レジはそれほど多くは感じませんでしたがあまり並ばずに済みました。 グッズショップを出て時計と反対に廻りました。まずはバックスタンド、Govan stand。マンションのような外観ですね。1972年にカップ・ウィナーズ・カップを制した記念につくられたというバー、Bar72がここにあります。 ホーム、ゴール裏Broomloan Road Standです。熱狂的なGersサポはここに集うようです。 そしてメインスタンド、Bill Struth Main Standです。スコットランドの建築家であり、当時 ChelseaのStamford Bridgeなど数々のスタジアムデザインを担ってきたArchibald Leitch。現存する数少ない作品の一つがここにあります。80年近く前から既にこんな巨大なスタンドを設計していたとは驚きです。あまりにも壮大なスケールでしばらくここから動くことができませんでした。この写真は拡大されます。 中央部分にあるレセプション口です。東京駅がそのままスタジアムになったとでも言えばいいのでしょうか。歴史の重みが伝わります。煉瓦作りのオリジナルを残しつつ、3階スタンドを増設したので、上部はごらんの通り、近代的な屋根がついています。 このスタンド、右コーナーに一つの銅像があります。 John Greig 。1961年から実に17年間rengers一筋でプレイ。1972年のカップ・ウィナーズ・カップ優勝時のキャプテンでもありました。スコットランド代表でもあった彼は引退した1978年からレンジャース監督も務めましたがリーグタイトルはとれず83年に辞任しました。それでも彼は1999年に最も偉大なレンジャース・プレイヤーに選出されました。この銅像には栄光を記すだけではなく、1902年に25人、1971年には66人の犠牲者を出したという二つの悲しい事故を偲ぶプレートが設置されています。 Copland Road Standです。コーナーの青いゲートが素敵です。これはメインスタンドの両コーナーにあります。 さて中に入りました。席はバックスタンド、Govan standです。コンコースの幅は決して広くはありませんが、スタンド全体を往来でき、お店もいっぱいあるので飲食品購入も比較的楽です。 座席はバックスタンドの最前列の真ん中。ピッチレベルからメインスタンドを見る格好でした。選手がでてきた時に撮影したのがこれ。本当に立派なメインスタンドですね。この写真はクリックすると拡大されます。 ゴール裏、Copland Road Standです。1979年に再建され、当時の典型的ともいえるデザインのスタンドとなっていますね。この写真も拡大されます。 ホームゴール裏も全く同じ作りです。ここにマーチング・バンドが居て、適時リズムをとります。この「適時」、本当にいいバランスで、自然発生するチャントも活かしています。スコットランドではご法度と思っていたRule Britanniaをやるのですね。ここは英国支持という意識、本当に高いな。 ハーフタイムに移動して撮影した、自分の席のあるバックスタンド、Govan standです。この両コーナーにオーロラビジョンがあるのですが、ここを拡張して収容人数を増やす計画があるそうです。 メインスタンド、Bill Struth Main Standをそのコーナーから見ました。 Bill Struth 、1920年からなんと34年間もの間、レンジャースを指揮した名将。没後50周年を記念し、2006年にここに彼の名前がつけられたそうです。34年、クラブからの信頼と実績なくしてはこの国だってありえない数字です。この写真も拡大できます。 決して垢抜けることはない、昔ながらのフットボールがこれほどまでに色濃く残っているとは想像もしていませんでした。宗教戦争ともいわれるセルティックとのダービーマッチ、Old Farmを私は体感することはできませんでした。しかしそれでよかったのかもしれません。私のような初心者のダービー観戦は失礼と思えるまでの圧倒的なインパクトをここは残してくれましたから。このクラブにある有名なチャントをご存知でしょうか。 We are the people 歴史的建造物、そこに吸い込まれるように入っていく熱き男達。この類稀な雰囲気に住む彼らこそが「the people」なのですね。その場に入れてもらえただけでも十分幸せでした。 Ibrox Stadium Ibrox Stadium, Glasgow, G51 2XD 51,100人収容 Record Attendance 118,567人(1939年1月2日) 地下鉄、Ibrox駅から徒歩5分。 Rangersに足を運ぶ決心をさせてくれたのも gersさんの魅力あるレポートがあったからこそです。この場を借りて改めて感謝します。 Stadium Guidanceメインページへ
by m-mizoo
| 2007-09-18 07:04
| Stadium Guidance
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アバウト
Profile
1967年生まれ。94年国立で行われた浦和対読売戦を機に浦和のサポーターとなる。
2000年のJ2全国行脚から本格的に関東以外のアウェイにも参戦。この頃からCurvaに移動して応援するようになりました。 2004年9月から3年間ロンドンに赴任。2007年10月に帰国しました。 カテゴリ
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Guide for Stadium Hijackers
浦和仲間George Worst氏のサイト。浦和以外にヲタ状態に陥り、更新もまったくなくなりました(笑)。 Urawa Stadium Hijackers そのGeorge師匠のもう1つのサイト。私のStadium Guidanceもそうですが、アウェイ記を紹介するサイトに少なからぬ影響を与えたのは間違いないはず。でもこちらも現在は凍結中です。 Urawa Reds Notebook 浦和仲間、Shigeさんのサイト。タイトルの写真を使用させてもらいました。先日ブログの方に移行。私も到底かなわない熱いサポートで、全国、そしてアジアを駆け回ります。 Urawa Reds Supporters Media Site 以前の国立参戦時によくここを楽しみにしていました。2003年ナビ決勝は必見。最近はアウェイ映像も拝見でき、うれしい限りです。ロンドンにいる私にとっては浦和スタイルを把握する上で欠かすことのできないサイトです。 スコットランドから浦和を思う 2007年6月まで英国に在住した浦和仲間、gersさんのFootballブログです。真似できない観戦数とそのクラブの丁寧な紹介、Footballを取り巻く環境の徹底的解説は読み応え十分です。 最新のトラックバック
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